病院薬剤師の特徴
病院で働く薬剤師の仕事内容には、「調剤」「服薬指導」をはじめ、「注射剤の混注」「薬物治療のモニタリング」「DI」「薬品管理」といった様々な業務に携わっています。
専門性の高い職業に加え、幅広い業務を通じてさらにスキルアップが可能な職務となります。
安全で効果的な薬物療法の為に、医師や看護師等、チーム医療のスタッフの1人として、医療技術の最先端である現場で働くことができることが特徴です。
主な業務である薬の処方について、この業務は調剤薬局での仕事と同じになりますが、扱う薬の種類が大きく異なります。
調剤薬局で取り扱う薬は、主に塗り薬と飲み薬がメインとなるのですが、病院の場合には、注射剤や点滴用の輸液をメインに扱っています。
注射や点滴は、患者1人1人異なる処方となりますので、その病状やその日の状態、体の大きさ等を見ながら調剤をしなければいけません。
また、規模の多い病院になると、内科、外科以外にも、産婦人科、皮膚科、整形外科等たくさんの診療科がありますので、何百人という患者の為にそれぞれの病気に対応した薬の投与が行われますので、その膨大な種類や量の薬の管理も重要になってきます。
医師の処方箋に基づいて、正しい分量で薬を調合したり、薬の在庫を確認して不足がないように発注して管理をしたり、患者の副作用の有無等を確認する業務にあたっています。
病院薬剤師は主に日中の業務がメイン
調剤薬局で勤める薬剤師であれば、夕方に店を閉めて日曜日や祝日は休みにしているところが多く、基本的には病院にある薬局でも、開いている日中の業務がメインとなり、朝の9時頃から店を開けて、入院患者の注射薬や点滴用の輸液の用意等をしながら勤務を終え、夕方17時頃には退勤します。
ただし、病院で勤めている場合には、その病院によっては薬剤師も不規則になることがあります。
注射や点滴は24時間行われていますし、休日も祝日も関係がありませんので、遅くまで働くことや、夜勤シフトや休日出勤も十分にありえます。
求められるスキルとやりがい
病院に勤務する薬剤師は、医師や看護師等、他業種の人とも連携も大切ですので、コミュニケーション能力が重要になります。
病院内の薬剤師は、先生という立場よりも医療スタッフのチームの一員としての役割が大きい為、患者への丁寧で誠実な対応や、患者によりそう心配りが求められています。
つまり、薬剤師としての高い知識やノウハウはもちろん、状況に応じて臨機応変に動くことができて、かつ的確な対応ができる能力も大切になります。
病院内での薬剤師は、患者に向き合い臨床医療に関わることができますので、より踏み込んだ服薬治療を行うことができる点がやりがいと言ってもよいでしょう。