⑦ビタミンA
名称:レチノール
生合成:カロチノイドが動物体内小腸内オキシゲナーゼによってレチナールとなり、さらに還元されてビタミンAとなる
生理作用:視覚作用、上皮組織の維持
欠乏症:夜盲症、眼球結膜乾燥症、粘膜乾燥、角膜軟化症
皮膚の角化乾燥
過剰症:胎児奇形、脳圧亢進、色素沈着、脱毛、肝脾腫
(血中ビタミンA濃度>100μg/dl)

⑧ビタミンE
名称:トコフェロール
生理作用:脂溶性の抗酸化物質であり、過酸化物質の生成を抑制や活性酸素の消去反応に関与し、生体膜の安定化に寄与する。

末梢循環促進作用
欠乏症:ラットにおいて、生殖機能障害や末梢循環障害
過剰症:知られていない

⑨ビタミンK
【ビタミンK1】
名称:フィトナジオン、フィロキノン
【ビタミンK2】
名称:メサキノン
生理作用:ビタミンK1は生体内で還元型ビタミンK2に変換され利用される。
血液凝固因子(Ⅱ、Ⅶ、Ⅸ、Ⅹ)の生合成を促進する。
骨形成(オステオカルシンがγ‐カルボキシルグルタミン酸)に関与する
欠乏症: 血液凝固遅延、出血傾向
過剰症: 吐き気、呼吸困難、血圧低下

⑩ビタミンD3製剤
まず、ビタミンD3製剤の違いについて考えてみます。
・ビタミンD3の体内での活性のされ方について述べると、ビタミンD3は体内の肝臓において、
25位が水酸化され、腎臓で1位が水酸化され活性型ビタミD3となる。
次に、それぞれのビタミンD3製剤の違いについて考えてみます。

アルファカルシドール
活性型ビタミンD3のプロドラック。1位が水酸化されており、肝臓での代謝によって活性型ビタミンD3となり、Caの吸収を促進する。

カルシトリオール
活性型ビタミンD3製剤。腸管でのCa吸収を促進する。
ここで復習です!ステロイドとはなんでしょう?

ステロイド
ステロイドには、「筋肉増強剤」としてのアナボリック・ステロイドと「副腎皮質ホルモン」としての抗炎症性ステロイドがあります。
一般的によく使用されるのは、抗炎症生ステロイドですね。天然物由来のものに対し、
人口のものを合成ステロイドと呼ぶことがあります。
抗炎症性ステロイドは、副腎皮質ホルモンのもつ抗炎症作用に着目した化合物で、アレルギー性疾患他、
いろんなな病気の治療に用いられる医薬品ですが免疫系に直接作用するため、迅速で強力な効果が得られる反面、
疾患治療を目的に連続投与された場合は過剰状態となり、副作用を引き起こします。
その副作用は、肥満、高血圧、糖尿病、骨粗鬆症、高脂血症などで、使用を急にやめると、
原疾患が急激に悪化することがしばしば起こり、これをリバウンド現象と言います。
これらを背景に、抗炎症性ステロイドの使用については効果と副作用のバランス関係が問題視されています。
現在、医薬品として使われているステロイドは、効き目の強さや投薬方法にもさまざまな選択肢があるため、
十分に吟味することで、副作用を最小限に抑えつつ効果を得ることができるようになってきています。