HIV感染症薬物療法認定薬剤師もあります。
認定薬剤師は多々あるのですが、こちらは名前からも分かるようにHIV感染症に関してのプロと言っても良いでしょう。
HIV感染症はまだまだ完治が見えてこないものです。
症例そのものは決して少なくはないものの、現代医学に於いてもまだまだどのように治療すれば良いものなのかよく分かっていない部分もあるのです。
更に厄介な事に、国内に於いてHIV患者が増えている現実もあります。
そこで誕生したのがHIV感染症薬物療法認定薬剤師です。
HIV感染症で悩まれている患者がどのような薬を摂取すれば良いのかは、実はとても難しい問題です。
薬は人間だけではどうしても出来ない効果をもたらしてくれるとても素晴らしいものです。
それは言うまでもないのですが、同時に何らかの副作用もあるものです。
特にメリット面が大きければ大きい程に、副作用もまた、とても大きな物になってしまうのです。
普通の患者であれば副作用は「我慢して下さい」で良いのですが、HIV患者となると話は別です。
副作用のために
ともすると副作用のおかげで体に大きなダメージを受ける可能性さえあるのです。
そのために適切な知識が求められるのですが、HIV感染症薬物療法認定薬剤師になるためには条件があります。
まずは薬剤師免許保持者として、実務経験5年以上、そして関連学会員である事。
さらには日本病院薬剤師会生涯研修履修認定薬剤師、日本医療薬学会認定薬剤師、薬剤師認定制度認証機構から認証された生涯研修認定制度による認定薬剤師、あるいは日本臨床薬理学会認定薬剤師であること。
病院や診療所、あるいは保険薬局に勤務し、HIV感染症患者に対する指導に3年以上従事し、日本病院薬剤師会が認定する施設研修にてHIV感染症関連の実技研修を16時間以上履修しているか、研修施設において引き続き3年以上HIV感染症患者に対する指導に従事していること。
日本病院薬剤師会が認定するHIV感染症領域の講習会、及び「別に定める学会」が主催するHIV感染症領域の講習会などを所定の単位以上履修していること。
HIV感染症患者に対する指導実績が30症例以上を満たし、病院長あるいは施設長等の推薦があること。
これらすべてを満たし、さらには日本病院薬剤師会が行うHIV感染症薬物療法認定薬剤師認定試験に合格する事でなれるとてもハードルの高いものです。
将来のために
なかなか手軽に目指せるようなものではないかもしれませんが、HIV感染症と向き合う事は薬剤師としてとても意義のある事です。
薬剤師として新しい目的を持ちたいと考えている人にとってはHIV感染症薬物療法認定薬剤師は、遣り甲斐のあるものになってくれるでしょうね。