過剰摂取:オーバードーズとは
薬を過剰に摂取すると体に支障をきたしてしまいますが、そのような状態をOD、オーバードースと呼んでいます。
オーバードースは過剰摂取や過量服薬という意味合いがあり、医薬品を多量に体に支障をきたしてしまうほど摂取していくこととされています。
オーバードースによって生じる症状は、時に精神的にもダメージが大きくなっていくことがありますので、生命に関わってしまうことにもなります。
なぜオーバードースはODと略されるのかというと、薬を1度に飲む適正量を意味するdoseという単語と過剰または超過するという意味を持っているoverという単語が複合することによって、Over Doseという単語が生まれます。これを略してODとしています。
特にオーバードースになりやすいのが精神病の治療における薬になります。
精神関連の薬というのは中枢神経の抑制を中心に効果を発揮するものが多く、モルヒネに代表されるオピエート関連の薬物やお酒に多く含まれるアルコール、さらには眠れないために服用する睡眠薬などに多く入っているバルビツール酸またはベンゾジアゼピンなどがあります。
これらの薬が体内に過剰に混入されると体の異常をきたしてしまうことがあります。
時には致死量に匹敵する量となってしまうものもあったり、相乗作用によって薬の効果が予想以上に高くなって危険になってしまうことがあります。
最近では医師によって的確に処方されている薬であっても、精神関連の薬を過剰に摂取して命を失うケースが増えてきています。
精神の安定剤などを大量に摂取すると危険になりますので、かねてから閣議決定で薬剤師の対応についても考えられていました。
そして2014年度からは国会で睡眠や抗うつ剤などの処方については診療報酬が減額することで決議されています。
それほど日本国内でオーバードースによって亡くなっている方は多くなっているのです。
服用している薬がわからないと怖い
これまで多くの方が命を失っているオーバードースにおける診断や治療というのは、服用している薬がはっきりと分かる時にはさほど難しくはありません。
救急病院においては精神科などが処方せんとして患者に出す抗精神薬などで生じるオーバードースとなると、胃の洗浄で薬を消化する前に体内から出していくように対応していきます。
しかし服用している薬が全く分からなかったり、昏睡状態になっていると治療や診断は困難を極めてしまいます。こうなってしまうと手の打ちようがないという医師もいることでしょう。そうならないようにオーバードースに対しては、常に気を配らなければなりません。
服用している薬が睡眠薬という時には、致命的な状態が多くなっていきますので、薬剤師としても適度の睡眠薬を提供しなければなりません。