専門薬剤師について知ろう

日本病院学会で認定されるガン専門薬剤師や精神科専門薬剤師、HIV感染症専門薬剤師、妊婦・授乳婦専門薬学士、感染制御専門薬剤という5つの専門薬剤師の他、栄養サポート専門薬剤師、腎臓病薬物療法専門薬剤師等があげられます。
また、専門薬剤師の他、学会や団体認定している認定薬剤師もありますので、専門薬剤師になる為の資格条件になっているケースもあります。

薬剤師になるための条件が、平成18年から6年制になったことにより、必要とされる専門教育の充実度が高まりました。
それだけ薬剤師の役割がより専門的になり、重要となってきているということになります。
専門薬剤師とは、ハイレベルな知識によって、患者の治療環境と、安心を与える重要な職業であると言えます。

専門薬剤師になる為には

専門薬剤師になる為には、それぞれの認定薬剤師の条件を満たす必要があります。
認定薬剤師になる為にも、一定期間の薬剤師歴、専門分野で活動した年数、必要とされる研修を受講すること、一定以上の症例に関わる必要が求められます。
その上で、学会での発表や、学術論文等の発表の条件をクリアし、認定試験に合格することで資格を得ることが可能となります。

ガン専門になる為には、5年以上の研修を受ける必要があり、認定審査である服薬指導等の薬学介入実績を50症例提出するという条件をクリアし、認定試験に合格しなければいけません。
しかも、50症例には3臓器、領域以上が必要となっています。
ガン専門薬剤師の前身であるガン薬物療法認定薬剤師は、制度開始から5年だけで1000人の認定者となり、平成27年にはガン専門薬剤師は437名認定となりました。

専門薬剤師の仕事とは

専門薬剤師にはいくつもの種類があり、「ガン専門薬剤師」「栄養サポート(NST)専門薬剤師」「腎臓病薬物療法専門薬剤師」「感染制御専門薬剤師」「精神科専門薬剤師」「HIV感染専門薬剤師」「妊婦・授乳婦専門薬剤師」等があります。
「ガン専門薬剤師」の仕事は、ガン専門医や看護師等と共に医療チームに加わり、がん治療に専門することです。

ガン治療とは、新しい抗ガン剤がどんどん開発されており、その導入の際に、薬剤師の持つ知識を必要とします。
過剰投与や副作用のような可能性を低くし、医療現場での医師や看護師に必要な指導やサポートをする立場となります。

「栄養サポート(NST)専門薬剤師」は、患者の健康を取り戻す為の栄養管理を目的とした資格になります。
入院患者の栄養療法に携わり、看護や栄養の分野の知識が求められる薬剤師となります。

「腎臓病薬物療法専門薬剤師」とは、腎機能が不十分な患者の薬物療法で、薬剤の処方や用量等、服薬指導を行います。
このように、専門性の高い薬物治療における理解を深める為の業務を行い、今後も活躍が期待されます。