薬物療法専門薬剤師とは、薬物療法に於いて一定水準以上の薬学的な知識と臨床能力を持ち、実際に医療の原画に於いて活躍している薬剤師の事ですが、もちろんこれは資格制度です。
誰もが簡単に名乗れるようなものではなく、2012年の5月よりスタートした制度です。
近年の医療はチーム医療が主流となっています。
かつては医師が一人で患者と向き合っていました。
つまり、すべてが医師によって決まっていたのです。
良い面もあるのですが、医師だけの判断になりますので治療方針が良いのかどうか。
他の意見を聞く事で何かが生まれる事もあるだろうとの事でチーム医療が主流になってきているのです。
チーム医療のメリットとしては、チームを組んだ人間が各々得意分野を持っていますので、その得意分野の人間に任せる事で全ての面で一流の治療を行う事が出来るのです。
チーム医療
医師一人に任せているよりも、専門家に任せた方が良いのはもちろんですが、専門分野以外の事をする事もないのですから、レベルの高い医療はもちろんですが、効率の良い医療を行う事が出来るのです。
では薬物療法専門薬剤師になるためにはどのような事が求められるのかと言えば、日本の薬剤師資格を所有し、薬剤師として5年以上の実務経験を持っており、申請時に日本医療薬学会会員を5年以上継続している事。
そして日本医療薬学会の認定薬剤師で、日本医療薬学会が認定する薬物療法専門薬剤師研修施設にて研修コアカリキュラムに従い、薬物療法に関しての5年以上の研究歴を有し、5年間でその講習会を50単位以上履修している事。
そして自ら実施した5年間の薬剤監視指導の実績を50症例以上、さらには4領域以上を提出する事。
そして査読制のある国際的な学会誌、あるいは学術雑誌に掲載された医療や国関する学術論文を3編以上、国際学会、あるいは全国規模の学会において医療薬学に関しての学会発表が3回あり、少なくともそのうちの1回は発表者であることの、すべてを満たしているかどうか。
これを満たす事で試験を受ける事が出来るようになり、薬物療法専門薬剤師認定試験に合格する事で晴れて薬物療法専門薬剤師となる事が出来るのです。
決して簡単になれるものではありません。
ともすると目指しているものの、なかなかなれない人もいるでしょう。
ですが薬物療法専門薬剤師になる事で、より高度な医療を自分自身で体感する事が出来るようになります。
横のつながり
横のつながりも出来ていますので、自分自身に価値観の変化をもたらしてくれるかもしれません。
決して簡単になれるようなものではないからこそ、存在がとても貴重なものでもあるのです。
薬剤師としてステップアップをと考えている人にとってはうってつけの制度と言えるでしょう。